高齢者における携帯の解約問題
こんにちは、最中(もなか)です。
高齢になり、認知症状が進んだり、物忘れが進んだりすると、携帯電話の取り扱いに苦労するケースが見られます。
わたしのおばあちゃんはもともと一人暮らしで、去年の年末に施設へ入居し、現在は入院中。
携帯電話は本人にとって唯一の連絡手段で、気軽に面会や外出がかなわない今、外の世界とおばあちゃんをつなげる大事な媒体です。
しかし、施設に入居する前に利用していたショートステイではいろいろな人に電話をかけまくり、大変なご迷惑をおかけしたのも事実。
いつ携帯電話をとりあげるのか。
誰もが携帯やスマホを持っている今、この問題はいずれ誰もが必ず直面することになるでしょう。
携帯電話をいつとりあげる?
おばあちゃんが入院した時、「入院によって認知症状が進んで携帯電話が使えなくなったら、いっそ解約してしまおう」と思っていました。
予想に反して元気よくわたしにも電話をかけてくるので、今のところ解約には至りません。
わたしが過去に働いていたデイサービスでは、何人かの利用者さんが携帯電話を持ってきており、利用中に電話をかけたり、辞書の機能を使う方がおられました。
中にはきちんと使いこなしているひともおり、辞書機能どころかBluetoothのスピーカーを持参して小さな音で音楽を流す方も!
その方は当時90歳を超えていましたが、最新機器を使いこなせることにとても驚きました。
しかし、そういう方だけではなかったのも事実。
認知症状があり、繰り返し警察に電話してしまったり、精神的な病気が原因で、ご家族に鬼電をかけてしまったり。
そのたびにご家族にご連絡して、対応していただきました。
わたしはご連絡する側だったわけですが、言い方にとても気を配った記憶があります。
当時からわたしはおばあちゃんの支援をしていたので、そういうことを言われる側の気持ちもわかります。
携帯電話で何かトラブルに発展した場合、すぐに取り上げたいところですが、それによって不穏になってしまうことも。
今のおばあちゃんは多少認知症状もあるなぁ、という感じで、入院したことも手伝って日付や季節感はわからないようです。
携帯電話の操作は、電話をかけることくらいしかできません。
でもまだ、電話を『かけられる』状態なのです。
病室や施設の居室では、自分ひとり。
さみしくなる気持ちもわかります。
ただ、施設に入ったことでデイサービスや前のケアマネージャーさんとの契約が終わったことは理解しておらず、「入院したらデイやケアマネさんに連絡を入れないといけない」という考えは残っている状態。
本人が言うに以前のケアマネさんは「辞めた」らしく、その言葉で向こうの方がそのように対応してくださったんだなと察しました。
本人は入院しているので電話の履歴を見せてもらうことはできませんが、わたしにもほかの家族にも電話をしているようなので、いろいろな人に電話をかけているんだろうなぁ、と思います。
それだけ気持ちは元気であり、退屈しているのだろうなと思います。
以前は一人暮らしだったので、通信販売でものを買っていたようですが、入居し入院した今、それはさすがにもうしないかなと思っています。
おばあちゃんから携帯を取り上げるのは、
- 携帯電話を使ってトラブルを起こしたとき、またはそうなりそうになったとき
- 携帯電話が使えなくなったとき
のどちらかになると思います。
携帯電話は本人がいなくても解約できる?
もしそうなったとき、解約の手続きは家族が行うことになります。
本人を連れていければ話は早いかもしれませんが、退院後はきっと車いすですし、施設の方針で今のところ外出ができません。
では、本人がいなくても携帯電話を解約できるのでしょうか?
結論からいえば、できます。
いくつか方法があります。
おばあちゃんが携帯を契約しているソフトバンクでは、
個人契約の場合のみですが、ご契約者さまがご来店できない場合、代理人さまで解約のお手続きができます。
と公式サイトに書いてありました。
ここで言う「代理人」とは、
となります。
3.以外の場合は、『委任状』が必要です。
2.の施設関係者も手続きができるのは知りませんでした。
ほかの携帯会社のことは調べていませんが、おそらく同じような感じではないかなと思います。
『委任状』とは? 様式は? 書き方は?
『委任状』とは、「代理人による申請等が本人の意思に基づくものであることを証明するための書面」です。
おばあちゃんのようにケガや病気で入院しているときなど、本人が手続きをできないときに、本人が代理人に手続きをお願いしたよ、という証になります。
様式に決まったものはないようで、ソフトバンクの場合は公式サイトからダウンロードすることができます。
印刷は難しい、という方でも、ソフトバンクのお店に置いてあるようなので店員さんに尋ねてみてください。
ソフトバンクの委任状の場合ですと、電話番号等の必要事項を記入し、契約者と代理人の情報(氏名・住所など)を記入し、最後に『代筆者のサイン』と『連絡先』を記入する必要があります。
それだと本人の意思なくても書けちゃうのでは……? と思ったりもしたのですが、重篤な場合だとそうは言ってられないときもあると思うので、個人的には本人のサインが要らないのは助かるなぁと思いました。
ちなみに後見人や保佐人、補助人であれば委任状は不要になります。
金銭の管理はもうしていますし、手続きも今後たくさんしていくようになると思うので、後見人制度についても改めて勉強しなくちゃな……と思っています。
解約時に必要なもの
ソフトバンクで解約をする場合は以下のものが必要になるようです。
- 契約者が記入した委任状
- 解約する携帯電話のUSIMカード(紛失時は不要)
- 代理人の本人確認書類(運転免許証、日本国パスポート、マイナンバーカード、障がい者手帳/療育手帳、健康保険証+住民票などの補助書類)
- 契約者との関係が確認できる書類
以上の1、2、3は契約者さまが準備のうえ、代理人がお持ちください。
と書かれていて多少「???(それが難しいから代理人が行うのでは……?)」と思いつつ、そういうことにしないと手続きができないみたいです。
今回書いたのはソフトバンクの場合です。
ほかの携帯会社ではまた違うかもしれないので、詳しくは各会社の公式サイトを検索してみてください。
契約者が亡くなった場合
いずれはそんな日が必ず来ます。
念のためそうなったときのことも調べておきたいと思います。
もちろんこの場合は本人がいないので、法定相続人が手続きをするようになります。
この場合に持参する必要があるものは以下の通り。
- 契約者の死亡が確認できる書類
- USIMカード
- 来店者の本人確認書類(運転免許証、日本国パスポート、マイナンバーカード、障がい者手帳/療育手帳、健康保険証+住民票などの補助書類)
- 契約者と姓が異なる場合は戸籍など関係を示す書類
本人が亡くなった場合は法定相続人しか手続きができないので、できるなら解約は早いほうがいいのかもしれません。
今すぐには携帯を解約しないけど、タイミングは見計らって
先ほど書いた通り、何らかのトラブルになるかなりそうになったとき、または電話をかけられなくなったら解約をしてしまおうと思っています。
いつまでも元気でいてほしいけど、いつか必ずその日はきます。
そうなったときに慌てないように、調べられることは今から調べて備えておきましょう。
と、言いつつ、まだまだわからないことは山のようにあるので(後見人制度とか、医療費のこととか、障がい者手帳のこととか……)、その都度調べてまとめていきたいと思います。以上!